くすりの話
29回目【アセトアミノフェン】
2021年09月01日
常備薬としておいてほしい薬に、アセトアミノフェンがあります。アセトアミノフェンは,脳の視床下部体温中枢に作用し,熱放散を増大させ解熱作用を示します。平熱時にはほとんど体温に影響を及ぼさず,発熱時には3時間後あたりで,最大効果を発現します。また鎮痛効果もあり、頭痛、生理痛などの痛みをやわらげてくれます。坐薬(アンヒバ
®、アルピニー
®など)、錠剤や粉薬(カロナール
®など)として病院から処方されることも多く、薬局でも購入することができ、小児から、大人まで、そして妊娠中も授乳中も内服できます。
薬の量は体重を目安に決定します。1回量は体重1kg当たり10~15mgです。解熱剤として使用するとき、1日2~3回まで、6時間以上の間隔をあけて使用します。それ以上使用する必要性がある場合は、受診が必要なタイミングです。
余談ですが、新型コロナワクチンの副反応には、発熱や頭痛、疲労感といったものがあり、解熱鎮痛薬の内服がすすめられています。この時もアセトアミノフェンが推奨されています。他にもロキソプロフェンやイブプロフェンもすすめられています。
(薬剤師 中野洋子)