やんちゃんこ2つのブログ

くすりの話

20回目【子供の薬の量の決め方】

2020年12月03日

 

 

 小児科や耳鼻科を受診すると、体重を確認されませんか?しかし、実際には薬の量は体重比例せず、体表面積(体を覆う皮膚の面積)に比例します。1歳児を例にとると、平均体重は10kg前後で、成人用量の1/4量を内服します。大人の平均体重を60kgとすると、体重に比例するなら薬の量は1/6となりますので用量の違いがわかると思います。また、子供は大人に比べると薬を分解する能力が未熟だったり、体の水分が多く、薬の運ばれ方が違ったりして、大人と子供では体重や体格だけでは薬の量を決めることが難しいです。そのため、それぞれの薬で用量の決め方が示されています。その上で医師の判断により、必要な薬の量を決めます。その目安に、体重を利用しています。
 体重がわからなければ、病院で測ってもらいましょう。適当に申告すると、正しい薬の量ではなくなる可能性があり、リスクが増えてしまいます。
(薬剤師 中野 洋子)